森鴎外

こんばんは、小説家のハチです!
 
最近、毎日のように短編小説を読んでいます。
 
森鴎外作の阿部一族という短編小説です。
 
この小説の内容は実話で江戸初期の話で、
平たく言うと、切腹の是非をめぐって阿部一族
が全滅させられる話です。
 
現代風にいうと以下のようになります。
 
尊敬する上司忠利専務が病気になり
長くは生きられないことを知ります。
 
専務を慕っている部長クラスの部下18人は
切腹を願い出て許可を得て実際に切腹します。
 
でも阿部部長は切腹を願い出ましたが
許可を得られず「忠尚(新専務)に尽くせ」
と説き伏せられます。
 
専務の死後、阿部部長は一族を集めで勝手に
切腹をしますが、これが命に背いたとして
阿部家の者は降格します。
 
これに納得の行かない阿部家の息子が父の
葬儀のときに髷を切り落とします。
 
この行為に新専務の体制への反感だと捉えて
斬首します。
切腹は武士の最高の死に様だけど斬首は
犯罪を犯した人に対する処刑)
 
これにより阿部家一同はこれに大反発し
新体制に盾突きます。
 
死闘の末、最終的に阿部一族は全滅します。
 
このような話になります。
 
現代風には書きましたが今の時代で
切腹に相当する死に方がないので
そのまま切腹と書きました(笑)
 
この話を読んでから2回目になるのですが、
いろんな疑問が出てきてググる
新しい角度で読めるので面白いです。
 
例えば、なぜ大正時代に阿部一族を作ったのか?
 
それはこの作品ができる前の年に
明治天皇が亡くなったのですが
その後を追うように英雄的存在だった
ある陸軍大将が切腹をし日本中を驚かせた
からです。
 
そんな出来事を描写したのが小説”阿部一族
とも言われています。
 
おそらく当時の大正時代の人達には
理解しがたいことだったと思いますが
上官の死後、切腹をする人の心情を
表現した森鴎外はすごいです。
 
小説の良いところは読むことで疑似体験
ができると同時に文章化されているので
文を分析して思考を働かせることが
できること。
 
そして想像力を総動員するため思考を鍛える
にはとても良いと思います。
 
あなたも一度読んでみませんか?
 
ご清聴ありがとうございました!
 
では!